自問自答史。

自問自答史。土から風に乗るために今までの自問自答を滑走路にしたいと思い筆を取ります。

断髪、少し自問自答。

土曜日に4ヶ月ぶりに散髪した。

 

4ヶ月も伸びっぱなしのままで、90年代の矢口もびっくりの外ハネをたくわえていたが、暑いし気分変えたいしで坊主くらい短くしたいと思った。(今思い出したが、本島さんとyujiのインスタライブで射手座はイメチェンいいよって言ってたな。完全にyujiに帰依。)

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結果これ。

髪型を変えると兄姉のグループラインで報告をしあう儀式があるのだが、2人とも やべー笑笑 という返事と、すかさず あごながい笑 というジャブを撃ち込まれるという。本当2人とも私の容姿に口出すわりに、私が容姿についていじるとすごく怒るという。成長するほど末っ子は肩身が狭いのよね。

 

それに比べて私が特に仲の良い友人達にはfoujitaぢゃんというお言葉を頂き、やっぱアカデミア万歳となったよね。持つべきものは友達だわ。

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ちなこれがLéonard Foujitaこと、藤田嗣治氏。

 


私は実家にいる時は必ず同じ床屋で切ってもらう。

 

かれこれもう13年くらいの仲。ご夫婦の息子さん娘さんが赤ちゃんの頃から知っているのだけどもう中学生でなかなかお店に出てこない。きちんと反抗期してるとのことで、安心している。

 

すごく物静かなお兄さんと、超しゃべる奥様ととてもバランスのとれた2人で行くたびにいろんな一面を知って面白い。お兄さんは、とてもスキルフルで、散髪はそりゃもちろん、顔剃り、マッサージ、耳かき、なんでもござれなのだ。特にマッサージと耳かき中毒な私はいつも5分くらい延長してもらっている。笑 このフルコースで3,700円は本当にすごい。

 

お兄さんの腕は本当に確かで、たぶん都会のヘアサロンとかだったら顧客すぐついてバリバリにやれてた人だろうなといつも思う。実際京都で4年くらいバリバリにやっていた時期があるらしい。しかし、実家の床屋を継いで、床屋のスタイルをそのまま、しかしお兄さん独自の店内のレイアウトとか、ホームページ自分で管理したりとか、自分で近づける理想と床屋のスタイルをうまく統合させようと日々努力しているのが伝わる。

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写真の自販機も、近所の人や学校帰りの子どもが喉渇いた時に買えるようにと設置したとのこと。ちなみに施術が終わると100円玉をくれ、好きな飲み物を購入するというスタイル。床屋まじ好き。

朝の通学路の児童誘導係を自ら提案し10年くらいやっていたり、元ラグビー部という経験を活かして、中学校か高校?のラグビー部の勧誘をしたり、自分にできることを黙々とやるのだ。1番信用できるやつ、、

 

文化的素養もあり、ピチカートファイブが超好きで、店内のお気に入りのCDコーナーが定期的に入れ替わり、見ていて楽しい。音楽の話をしていると、奥さんが「ありがとう色々聞いてあげてくれて〜、あたし一切興味ないねん!!!」とでっけえ声で快活に笑うのだけど、もう物言いが本当にはっきりしてて面白い。それに対して「別に興味なくていいし...」と苦笑するお兄さんも微笑ましい。見ていて本当に癒されるお2人なのだ。

 

この床屋に来るきっかけは、小学校6年生の時、母親に髪を切られ、失敗された時だ。思春期に入りだした頃だったから本当にショックだったし、母親に怒りをぶつけまくったら、応急処置的に連れてこられた。母親の実家の徒歩数分のところにあるので、評判をよく聞いていたらしい。

ショックなまま連れてこられたので、超仏頂面で施術を受けた。こんな短い髪の毛で私に似合う髪型なんてどこにもない!と絶望しながら唇をずっと噛んでいた。

 

しかし終わってみると、想像以上に似合っていて驚いた。坊主に近いくらい短くされたのだけど、これはこれで自分に合ってるなと。お兄さんがおそるおそる「...これでいいかな?」と聞いてくれて、しかし、素直さを忘れかけたビギナー思春期の私は仏頂面のまま頷くことしか出来なかった。が、本当に嬉しかった。あの悲惨な髪型をここまで素敵にしてくれるとは!と感動すらしていた。

それから中高も通い続け、大学で大阪に出てからは行くことが少なくなったけど、この半年間再度お世話になっている。改めて通いだして、リーズナブルで顔も剃ってくれてマッサージ付きって本当最強。大阪では1回カットで7,000円近く使ってたことを考えるとなんというお得さ!床屋まじ好き、しつこいが。

 

こうして自分の地元で、昔から知っている場所があって、昔の自分は考えもつかなかった視点で、その場所と触れ合えるって素敵なことだ。淡々と自分の仕事を追求し、今の時代にある程度そったやり方で、自分のカラーを出すって理想を掲げる人は多いだろうが、実際出来ている人は一握りだし。貴重な背中を見ることが出来るありがたい場所です兄さん!